Nature, Scienceといったトップジャーナルに論文を掲載させるにはいくら必要か知りたいですか?
わりとよく聞く、適正な予算規模を算出するための指数があります。「適正予算指数」とか「予算指数」などと呼んでいる数字です。
この指数を目安に、予算申請すべきか考えながら実力をつけていくと良いと思います。トップジャーナルの論文を書きたい方、必読の内容です。
いきなりですが、今回紹介するのはあくまでもよく聞く目安の数字です。
分野によって成果の出やすさは違いますし、インパクトファクターの値も分野によってずいぶん違います。だからあくまでも目安です。
しかも、研究はお金をかければ必ず成功するわけではありません。だからあくまでも目安なわけです。
その目安を「予算指数」と呼んでいて、ずばり「1インパクトファクター200万円($10K)」です。日本でもアメリカでもこの指数を聞きました。全員知っているわけではないですが、わりと広く世界で知られている評価基準だと思っています。
つまりNature本誌やScience本誌を出すには1億円です。
予算指数とは「1インパクトファクター200万円」です。つまり...
インパクトファクターが5の論文誌に論文を掲載するなら1000万円必要。
インパクトファクターが10の論文誌に論文を掲載するなら2000万円必要。
インパクトファクターが30の論文誌に論文を掲載するなら6000万円必要。
このため、Nature本誌、Science本誌はだいたいインパクトファクターは50くらいですから、掲載させるには1億円必要ということです。
初めてNatureを出すのと、2本目に出すのでは必要なお金はずいぶん違うと思いますが、これが予算指数による目安です。これが経験的な法則から導かれた指針です。
予算指数は、予算申請すべきか判断するのにも有用です。お金をもらうには、それに見合った仕事をしないといけません。
つまり、大きな予算を得ると、大きな仕事も発生するので、論文が書けそうにないのに予算をとってしまうと、仕事に追われて研究成果が出なくなります。
一方、あなたのライバルたちは1インパクトファクター200万円のペースで成果を出してきます。1インパクトファクター200万円をできないなら、費用対効果の良いアイディアではないので、別の研究トピックスにしようと考える基準になるわけです。
「1インパクトファクター200万円」が基準なので、要は予算指数が0.5 [インパクトファクター/百万円]以下だと落第点、0.5以上だと合格点です。
0.5以下なら:予算を取るのを緩め、不要は装置、成果の出ないトピックス、成果の出ない共同研究、これらを廃止して効率化すべきです。
0.5以上なら:研究の規模を大きくしましょう。予算申請に力を入れ、より多くの人に自分の研究に関わってもらう活動をしましょう。
以上のように、健全な成長を図る指針としても、予算指数を活用することもできます。
いきなり1億円もらってもNatureは書けません。なので1インパクトファクター200万円の効率を維持しながら、研究の規模を大きくしていき、最終的に1億円を獲得してNature本誌やScience本誌を書いたら良いと思います。
日本だけでなくアメリカでもわりとよく聞く、適正な予算規模を算出するため経験的に導かれた指数があります。
私は「予算指数」などと呼んでいる数字で、「1インパクトファクター200万円」です。これによればNature本誌やScience本誌を出すには1億円です。
「このアイディアで予算を申請するべきか」「自分は健全な成長ができているか」を測る指標にもなります。自分の実力に見合った研究費でないと、装置や人員を維持するためだけにほとんどのエネルギーを奪われ、成長できなくなります。
いきなり1億円もらってもNatureは書けません。なので1インパクトファクター200万円の効率を維持しながら、研究の規模を大きくしていき、最終的に1億円を獲得してNature本誌やScience本誌を書いたら良いと思います。
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