Nature, Scienceといったトップジャーナルを書きたい。でも、なかなか書き始められないってことはあるはず。
この記事では、主張を明確にしながら論文を書き始めるため、私がオススメするコツを3つ紹介します。
筆が進まない方、効率的に書きたい方、ぜひ参考にしてもらいたいです。
論文を書き始めるのに重要なのは、「論文で結局何が言いたいのか決めてから書く」ということです。
トップジャーナルは普通の論文とは違い、何が「発見なのか」を強調しつつ、簡潔に書かねばいけません。なので何となく書き始めると大失敗します。
そこで、私のオススメを3つ紹介しました。
とにかく、このGoogle Docsに記入するのを強くオススメします。次のリンクから無料でダウンロードできます。
Download the Template (Free)
要はアブストのようなものです。何が発見なのか、何が問題なのかといった質問に答えることで、自分の論文の主張が明確にします。
まず、このGoogle Docから書き始めましょう。これらの質問に答えられない状態で、論文を書き始めない方がいいです。
もっと気軽に書き始めたい方、論文のタイトルから書き始めるのもアリです。
論文のタイトルとは、何をやったかを書くのではなく「何を発見したのか」を書きます。タイトルはまとめではありません。
もう一度言います。何をやったかではなく「何を発見したのか」を書きます。
私がタイトルを決めるのに意識している その他のコツは...
(1) On the study ofとか、The investigation intoとか、The effect ofといった、具体的に意味を成さない一般的な言葉をタイトルに入れない。
(2) 他の似た研究と何が違うのか分かるようにする。
(3) 15 words以内にする。
です。
タイトルの決め方についてもっと詳しく知りたいなら、この記事を見て下さい。
論文のタイトルの書き方: Nature, Science, Cellへの道
先ほどのGoogle Docから書き始めるのと一緒で、論文で何が言いたいのか決めてから論文を書き始めましょう。
「何が言いたいのかまだ決まっていない。でも少しでも書き始めたい」そうゆう方は、Supplemental Materialsを書くのがオススメです。
トップジャーナルになると、ほとんどの生データを論文にのせられません。なのでSupplemental Materialsという添付ファイルのリンクを論文に添付します。実験結果を整理できるという点で、Supplemental Materialsから書き始めるのもアリです。
Supplemental Materialsは論文のような厳格なフォーマットはありませんが...
(1)それぞれのファイルにタイトルをつけたり、
(2)Figureの番号をFigure.1、Figure.2...と書いてしまうと論文と番号が重複してしまうので、Supplementary Fig.1、Supplementary Fig.1、Supplementary Fig.1、といった名前付けか、Figure.S1、Figure.S2、Figure.S3....と番号をふるなどのルールがあります。
もしどうしても不安なら、私の書いたSupplemental Materialsがあるので参考にしてもらいたいです。これを見れば分かります。[Nature CommunicationsのSupplemental Materials]
Supplemental Materialsが書き終わったら、先ほど紹介したGoogle Docを完成させるか、論文のタイトルを決めて書き始めましょう。
トップジャーナルは普通の論文とは違い、何が「発見なのか」を強調しつつ、簡潔に書かねばいけません。なので、その他の論文の気分で何となく書き始めると大失敗します。
主張を明確にしながら論文を書き始めるため、私がオススメするコツを3つ紹介しました。
1. アブストから書き始め、自分の意見を明確にする。このアブストを使う。
Download the Template (Free)
2.タイトルから書き始める。何をしたのかではなく「何を発見したのか」書きましょう。
3. Supplemental Materialsから書く。データの整理から始めるのもアリです。
論文は何となく書き始めると、全て書き直しになります。以上を参考に、さっさと自分の主張を明確にし、さっさと書き始めるべきです。
私はキャリアの序盤で論文の書き方を教わらず、アメリカに拠点を移したときに運よく学べました。だから私はあなたの気持ちが本当によく分かります。私はあなたに正しい努力のやり方を知ってもらいたい。「このサイトの情報によって救われる研究者が必ずいる」ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、私はそうゆう気持ちで1つ1つ丁寧に記事を書いています。「今まで研究を頑張ってきてよかった」とあなたに言わせるために、これからも頑張ります。
・Nature論文を書きたいですか? 論文の書き方の技術を網羅的に紹介しました。もしファーストクラスの論文誌に挑戦するなら、この記事を見て下さい。
論文の書き方: Nature, Science, Cellへの道
・Nature Communicationsに採択された原稿に、解説を付けたテンプレートを作りました。Webサイトの解説した内容が実際にどう論文に反映されたか実例を見ながら理解できます。研究者として上を目指したい方、ぜひ参考に。
論文の解説付きテンプレート、なぜ重要なのか?
・論文の書き方は教わりましたか? このWebサイトに書いてある高インパクト論文の書き方をスライドにして1つにまとめました。論文の "型" を自習する教材として最適です。ぜひ参考に。
高インパクト論文の書き方をどう自習するか? [結論:この解説付きスライドを読もう]