この記事では、大学や研究所へ投稿するCVの書き方を紹介します。
大学や研究所へのは、企業に投稿するCVとはかなり違うので注意しましょう。ただ私は競争に勝ち続けた経験があるわけではないので、この内容をあまり信じすぎないでください。
テンプレートも(無料で)ダウンロードできるので参考になるはずです。
アカデミックCVの中でも、(a)学生のようにキャリア序盤のCVと、(b)ある程度キャリアを積んだ人のCVが結構違うので、それぞれ紹介します。
あと、この記事には注意点が2つあります。
(1)競争的なポストでアピールをするための技術は記載してありません。あくまで典型的な構造のCVを紹介しただけです。
(2)提出先によっては「成果のリストを載せるだけでなく投稿者の性格が出るようなCV」を求めたり、逆に「できるだけ全部の成果を載せてほしい」などのリクエストがある場合があります。もしリクエストを受けた場合は、この記事の内容よりそのリクエストを重要視してください。
アカデミックCVで重要視すべきは、(1)網羅的な情報と、(2)重要な情報の見つかりやすさ、の2点です。
(1) 網羅的な情報: 今までの学歴や職歴が途切れなく書きましょう。今まで何をしてきた人か、追えるようにしましょう。また所属していた部局や研究室名といった、詳細まで記載しましょう。もし研究費を獲得したなら、責任者なのか分担なら何%もらったのか書くべきましょう。ただし、CVは網羅的に書くべきですが、2-4ページくらいに抑えるべきなので全ての成果は記載しないようにしましょう。
(2) 重要な情報の見つかりやすさ: フォーマットに沿って書くことが一番だと思います。典型的な構造で書けば、どこに何が書いてあるか想像しやすいからです。重要そうな情報を前に書きましょう。変なデザインを使わず、簡素な構造で完成させましょう。フォントの種類と大きさに統一感を持たせましょう。こういった工夫で読みやすさを向上させましょう。
以上をコツを踏まえて2種類のCVを紹介します。
次のリンクからテンプレートをダウンロードできます。
Download the Template(1)
学歴を書きます。このとき、どの学部でどの研究室に所属しているのか詳細まで書きましょう。
Resarch Interestでどんなことに取り組んでいるか書きます。この内容ができるだけ、これから所属する機関の内容に合っているといいです。
ResearchやTeachingについてできるだけ書きましょう。
PublicationやConferenceなどできるだけ書きましょう。
Referencesで自分の事を推薦してくれる先生の名前を書きましょう。書く前に先生から許可を取るといいでしょう。
次のリンクからテンプレートをダウンロードできます。
Download the Template(2)
Key Achievement and Goalsを一番最初に書きました。この最初の部分で、自分は何者なのか率直に説明し、それが求める人物像に合っている事を説明します。特に競争的なCVでないなら、この部分は要りません
Grantについても書きます。タイトルや研究費の種類、金額、研究の期間、PIなのかを全部書きます。
あとは学生のCVと似たような形式です。論文や受賞は全部ではなく、主要なものだけを書くことで簡潔にしましょう。
最後に競争的なCVを書くためのアドバイスとして、少し抽象的でありますが、以下を参考に自分のCVを改善してもらいたいです。
選考委員会では一般的に「ポジションの求める人物の特徴とよく一致した点」があり、その「具体的な理由」を根拠に委員全員が合意しながら候補者を絞っていきます。なので、自分を推してくれる委員が他の委員を納得させやすいように、自分が求める人物の特徴に沿っている事を示す具体的な情報(成果)を簡潔に提供しましょう。
アカデミックCVを書くための重要なコツの2点は、(1)網羅的な情報、(2)重要な情報の見つかりやすさ、です。
(a)キャリアの序盤か、(b)少しでもキャリアを積んだ人なのかで、内容が結構変わります。
テンプレートを無料で配布しているので必ず参考にして下さい
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・Research statementは書きますか? もし書くなら[この記事]を参考にしてもらいたいです。
・Recommendation letterは書きますか? もし書くなら[この記事]を参考にしてもらいたいです。
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論文の解説付きテンプレート、なぜ重要なのか?
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