ネイティブスピーカーより高いインパクトファクターの論文誌に論文を掲載させたいですか?
我々ノンネイティブは、ネイティブスピーカーと同じような努力をしていたら、英語力に圧倒的な差があるのでいつまでたっても彼らと同じ水準の論文を書けるようになれません。
ではどのポイントに注力すれば、ネイティブスピーカーを出し抜けるのか この記事で紹介しました。
トップジャーナルの採択率は6%程度です。この激烈な競争の中で、エディターから論文として完成度が高いと認められないいけません。科学者は、ネイティブスピーカーより良い文章を書かないといけないのです。
ネイティブスピーカーは、英語の文章が書く力があるゆえに、完成度の低い論文になりがちです。だからこそ我々ノンネイティブは、より一層に注意すべき点に注意して簡潔な論文を作る必要があるので、そのコツを紹介します。
論文には無数のルールがあるのですが、ネイティブスピーカーは(おそらく無意識に)ルールを無視して書き、文章力によってその原稿を論文っぽくしてしまいます。その結果、書くべきことを書くべき場所に書かないことが本当に多いです。
具体的には、以下に紹介するように、(1)キーワードを使う、(2)正しい位置に書く、(3)必ず添削してもらう、の3つの点に特に注力しましょう。
典型的な言葉を使いましょう。例えば、イントロでこの研究分野が直面している問題を説明し始める時は、ほぼ必ずHoweverから説明し始めます。つまり、イントロが始まって6,7割くらいのところでHoweverを探せば、その文にこの研究分野が抱えている問題点が読めるはずなのです。
そしてHoweverの文章の後に、In this studyとかHereなどから始まって、今回やった内容はWe demostrated that(やった内容)で書いてあり, その結果何を発見したのか We found that(発見したこと)で書いてあり, その結果が何を意味するのかThe result shows(結果の科学的意味)で書いてあり, 最後にそれによって今後はにが起こるのかThis implies that(客観的な意義)の順で書いてあるのが典型的なイントロダクションの構造です。
こうしたキーワードを順を守って入れると何が書いてあるのか瞬間的に分かります。これに従うのです。
(a)イントロダクション, (b)アブストラクト, (c)結論は、このような典型的なキーワードがあるので、ルールを守ることで簡潔な論文ができるので、これらを書く時には注意しましょう。もっと具体的に知りたい方は、過去の記事[イントロの書き方]や, [アブストの書き方]や, [結論の書き方]を参考にしてもらいたいです。
パッと見て、どこに何が書いてあるのか一瞬で分かる。これは読む人からしたらよくできた論文だと感じます。エディターは客観的に論文を評価する技術が特に秀でており、当然こうした読みやすい論文を高く評価します。キーワードを正しい場所で書きましょう。
書くべき内容を書くべき場所に書きましょう。例えば、イントロの6,7割が終わったところらへんに、研究分野が抱える問題点はどこらへんに書いてあるべきです。そして今回どうやってそれを克服したのか、その結果として何を得て、何が分かったのかを書くルールがあります。
期待した場所にその内容がないと、個性的な論理の展開になってしまい、論じるべきことを取りこぼしていたり、文化によってはその論理そのものを理解できない場合もあります。
他にもキャプションでは...... その図が結局何を言いたいのか1番最初の文に書いてあるべき。
他にも結論では...... まずこの研究で何をしたのか手短に言い、そで得られた結果を箇条書きにして書く。その後、それらの結果が一般的な読者に何を意味するか説明し、そして自然な延長として今後何が期待できるか紹介します。
このように論文には型があり、論理の進め方に典型的な形があるのでこれに沿って書きましょう。こうした論理の流れにルールが多い部分は、タイトル、アブスト、イントロ、キャプション、結論です。
詳細を知りたい方は、[タイトルの書き方]や, [アブストの書き方]や, [イントロの書き方]や, [キャプションの書き方]や,[結論の書き方]を参考にしてもらいたいです。
私はネイティブスピーカーと一緒に論文を書いたことがあります。彼は准教授でアメリカ生まれでアメリカ育ちのアメリカ人です。高インパクトファクターの論文を書いたことがあります。
しかし、彼が書いた原稿のドラフト版の質は良くなかった。おそらく、論文を書くと自分がやった内容を書き切ることに精一杯になってしまい、読者の視点に立った文章が書けないのだと思います。
しかも1番の問題は、これを添削しづらかったという点です。ネイティブスピーカーが書くと、たとえ書くべき事を取りこぼしていても、文章の上手さから論点がボヤけてしまいます。その結果、完成度が低くても文章として読めてしまい、しかも何をどう修正したらいいのかよく分かりませんでした。
一方で型を守ったノンネイティブの原稿は、何を修正すべきかすぐに分かります。つまり、添削してもらう利点がネイティブより非常に高いです。単に英語の文法の話ではなく、論文の主張や科学的な発見など、論文の根幹に関わる部分の議論がしやすいのです。型を守って書き、必ず誰かに添削してもらいましょう。
宣伝になりますが、テンプレートを作りました。
このガイドラインに沿って書けば、論文の完成度は自然と高くなります。
ぜひ使用をご検討お願いします。
検討する
ネイティブスピーカーより良い論文を書けます。要は論文のルールを守って完成度を高めればいいだけです。
具体的には、(1)キーワードを入れる : we demonstrate, the result showsなどで、何が書いてあるか一瞬でわかるようにする、(2)正しい位置に書く : 文章の量からどこに何が書いてあるか予想できるようにする。(3)必ず添削してもらう : 客観的な視点から読みやすい文章にする、の3点がノンネイティブが特に注意して書くべきコツです。
型に沿って書くべき、フォーマットに沿って書くべき、我々はこれらを特に意識して完成度が上げるべきです。
研究に一生懸命なあなたのような研究者が私は好きで、研究に一生懸命なあなたのような研究者と交流したくてこのwebサイトを作りました。いつかコミュニティを作り、もっと近くであなたの研究者人生をお助けできるようになりたいと夢見ています。とりあえずはこのwebサイトに研究や論文について網羅的に解説したので、他の記事もぜひ読んでもらいたいです。
・Nature Communicationsに採択された原稿に、解説を付けたテンプレートを作りました。Webサイトの解説した内容が実際にどう論文に反映されたか実例を見ながら理解できます。研究者として上を目指したい方、ぜひ参考に。
論文の解説付きテンプレート、なぜ重要なのか?
・論文の書き方は教わりましたか? このWebサイトに書いてある高インパクト論文の書き方をスライドにして1つにまとめました。論文の "型" を自習する教材として最適です。ぜひ参考に。
高インパクト論文の書き方をどう自習するか? [結論:この解説付きスライドを読もう]